会社設立 初心者編14 決算時に計上できる費用
今度、会社設立をしてから初めて決算を迎えます。
帳簿を締めるにあたり費用を計上しようとしているのですが、わからないことが出てきました。千葉市の営業所での水道代や電話代、それから従業員に支払った給料などはひと月遅れて来月支払いますので、これは今期の費用とはならないのでしょうか。
会社設立をしてから今まで、支払いがあった時に帳簿に記載していましたが、このままでよいのかどうか、会社設立千葉/起業.netさんにお伺いしたいです。
会社設立から決算までの取引を帳簿に記帳してこられた社長様からよくこのようなご相談を受けております。
帳簿は決算時に締めることになりますが、決算の日に全ての取引が債権債務なく完結していることは現実的に難しいと思います。このように、取引の中には会社の決算をまたいでしまっても計上するものがあり、これを経過勘定項目と呼んでいます。このような場合は経過勘定科目を使って仕訳をすることになります。
会社設立をしてから期中の取引は全て、サービスの提供を受けたときに現金で支払ったものを計上していたとのことですが、このことを現金収支の事実を根拠にしていることから現金主義と呼んでいます。
しかし、サービスの中には、サービス提供とその対価の支払いした時に全ての関係が完結するものと、継続的にサービスが提供され何度もその対価を支払うようなものがあります。例えば、下記のようなものがそれにあたる費用となります。
一時的サービスの提供…旅費交通費、発送費など、その時支払をすれば完了するもの
継続的サービスの提供…支払い家賃、水道光熱費など、毎回継続的に発生するもの
これらのサービスの提供形態は異なっていても、現金の支出によって記帳するという簿記上の大前提がありますので、会社設立からずっと現金の支払い時に記帳してきたことは間違いではありません。しかし、注意しなければならないのは、継続するサービスについて対価の支出があるものには、サービスの提供が先行し、現金支出が遅れて発生するという、サービス提供の事実と費用・収益を計上する時間的なずれがあるということです。
先ほど簿記の大前提をお伝えしましたが、簿記でいう取引とは、資産や負債及び純資産が増減し、費用と収益が発生したものをいいます。「費用と収益の発生」については、現金収支がなくても、サービス提供があった時点で取引が成立することをあらわしていますので、厳密に処理すると、費用と収益の計上については現金の収支ではなくサービス提供のあった事実こそが簿記に計上する根拠となります。このように費用と収益をサービスの提供に基づいて帳簿に計上することを、発生主義といいます。
厳密に処理した発生主義と、広く記帳に使われている現金主義の間で矛盾が生じてしまっていますので、多くの場合、期中には現金主義によって費用と収益を計上し、決算ではこれらを発生主義の立場から経過勘定科目を使って正しい金額に修正することで、両者の矛盾をなくしていいます。
よって決算の際には、千葉市の営業所で使用した決算月の水道代や電話代、従業員の給与を経過勘定科目の未払金を使って費用として計上します。仕訳は下記のようになります。
(水道光熱費)××× (未払金)×××
正しい収益と費用を計上することは会社設立をした社長様にとっても大事なことですので、会計処理で分からないことやお困りのことがありましたら、会社設立千葉/起業.netまで是非お気軽にお電話をください。043ー224ー3681
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